EA(エキスパートアドバイザー)とは
EAとは、MT4上で動作する自動売買プログラムのこと。MQL4というプログラミング言語で書かれていて、「ゴールデンクロスで買い、デッドクロスで売り」みたいなルールを自動で執行してくれる。人間が寝ている間もチャートを監視して、条件を満たしたら瞬時にエントリーしてくれるのがEAの魅力だ。
ただし、EAは魔法の杖じゃない。「設定するだけで勝手にお金が増える」なんてことはないし、相場環境によっては大きな損失を出すこともある。過信は禁物だ。あくまで「トレードルールを機械的に実行するためのツール」と捉えておこう。
EAファイルの入手方法
EAを手に入れるルートは主に3つある。
- GogoJungle:日本最大のEA販売プラットフォーム。有料が中心だけどフォワードテスト結果が公開されている
- MQL5マーケット:MetaQuotes公式のマーケットプレイス。MT4内から直接アクセスできる
- 個人サイト・SNS:無料EAが配布されていることもあるけれど、詐欺リスクが高い。後述する「詐欺EA警告」を必ず読んでほしい
EAファイルの拡張子は.ex4(コンパイル済み)または.mq4(ソースコード)。.ex4があれば動作する。.mq4はMT4のメタエディターでコンパイルすれば.ex4が生成される。
EAをMT4に配置する手順
ステップ1:データフォルダを開く
MT4の上部メニュー「ファイル」→「データフォルダを開く」をクリック。エクスプローラーが開く。
ステップ2:Expertsフォルダに配置
開いたフォルダの中で「MQL4」→「Experts」と進み、ここにEAファイル(.ex4)をコピーする。フォルダ階層はこんな感じだ。
MT4データフォルダ/
└ MQL4/
└ Experts/ ← ここにEAを入れる
└ Indicators/ ← カスタムインジケーターはこっち
└ Scripts/ ← スクリプトはこっち
ステップ3:MT4を再起動する
ファイルを配置しただけではMT4に認識されない。MT4を一度閉じて再起動するか、ナビゲーターウィンドウの「エキスパートアドバイザ」を右クリック →「更新」を選択する。再起動が確実なのでおすすめ。
EAをチャートに適用する
MT4の左側「ナビゲーター」ウィンドウに、さっき配置したEAの名前が表示されているはず。これを取引したい通貨ペアのチャートにドラッグ&ドロップする。
すると設定ウィンドウが開く。ここで確認・設定すべき項目がいくつかある。
「全般」タブの設定
- 「自動売買を許可する」にチェック → これがOFFだとEAが動かない
- 「DLLの使用を許可する」 → EAによっては必要。信頼できるEAのみONにする
- ロットサイズ → EAのパラメータタブで設定。最初は最小ロット(0.01)で様子を見るべき
「パラメータの入力」タブ
EAごとに異なるパラメータが並ぶ。ロットサイズ、損切り幅(SL)、利確幅(TP)、フィルター条件など。各パラメータの意味はEAの取扱説明書に書いてあるから、必ず目を通しておこう。「よくわからないからデフォルトのまま」でもいいけれど、ロットサイズだけは自分の資金に合わせて調整すること。
初めてのEAは0.01ロット(1,000通貨)からスタートしよう。いきなり1.0ロットで稼働させて、想定外の連敗で資金の大半を失う——これはEA初心者の「あるある」だ。最低でも1〜2ヶ月は最小ロットで成績を確認してから、ロットを上げるかどうか判断しよう。
「自動売買」ボタンをONにする
これを忘れる人がびっくりするほど多い。EAをチャートに適用しても、MT4のツールバーにある「自動売買」ボタンがOFFのままだとEAは一切動かない。
ボタンの位置はツールバーの上段。「自動売買」と書かれたボタンをクリックして、緑色に点灯していればON。赤色ならOFF。
EAが正常に稼働しているかは、チャート右上のニコちゃんマークで判断できる。笑顔なら稼働中、しかめ面なら停止中。しかめ面の場合は、自動売買ボタンが押されているか、「自動売買を許可する」にチェックが入っているかを再確認しよう。
XMはEA自動売買に制限なし。スキャルピングEAもOK。まずは口座を開設してMT4をダウンロードしよう。
XMで口座を開設する →バックテストでEAの性能を確認する方法
EAをリアル口座で稼働させる前に、必ずバックテストを行おう。過去のチャートデータを使って「このEAが過去に稼働していたらどんな成績だったか」をシミュレーションする機能だ。
バックテストの手順
- MT4上部メニュー「表示」→「ストラテジーテスター」
- 「エキスパートアドバイザ」でテストしたいEAを選択
- 通貨ペア・期間(スプレッドも設定可)を指定
- 「モデル」は「全ティック」を選択(最も精度が高い)
- 「スタート」をクリック → テスト結果がグラフとレポートで表示される
注目すべき数値はプロフィットファクター(PF)、最大ドローダウン、取引回数の3つ。PFが1.3以上あって、最大ドローダウンが口座残高の20%以内に収まっていれば、まずまずのEAと言える。取引回数が少なすぎる(100回未満とか)と統計的に信頼性が低いから注意。
バックテストはあくまで過去のデータに対する結果。「過去に勝てたから未来も勝てる」とは限らない。特にカーブフィッティング(過去データに過剰に最適化されたEA)は、実運用で惨敗することがある。フォワードテスト(実口座での実績)も重視しよう。
XM VPSでEAを24時間稼働させる
EAの弱点は「MT4が動いているPCの電源が入っていないと稼働しない」こと。自分のPCを24時間つけっぱなしにするのは電気代も気になるし、Windows Updateで勝手に再起動されるリスクもある。
そこで活躍するのがVPS(仮想専用サーバー)。クラウド上のWindows環境でMT4を動かす仕組みで、自分のPCを閉じてもEAは稼働し続ける。
XMでは条件を満たすと無料でVPSを利用可能。条件は以下の2つを両方満たすこと。
- 口座残高が1,000ドル(または相当額)以上
- 月間5ロット以上の取引
条件を満たさない場合でも月額28ドルで有料利用できる。詳しくはXM VPSの申込方法と条件で解説している。
詐欺EAに騙されないための5つのチェックリスト
ここからはちょっとシリアスな話。EA界隈には残念ながら詐欺が多い。「月利30%」とか「勝率95%」とか、甘い言葉で高額なEAを売りつけるケースが後を絶たない。以下のチェックリストに1つでも引っかかったら、そのEAは避けたほうがいい。
- フォワードテスト結果がない:バックテスト結果だけを見せてくるEAは要注意。過去データに最適化すれば誰でも「夢のような成績」を作れる
- 「月利◯◯%保証」を謳っている:相場に「保証」はありえない。保証を謳っている時点でまともなEAではない
- 価格が異常に高い:30万円、50万円のEAが「これだけの価値がある」と言われても、それに見合う根拠がなければただの情報商材ビジネス
- ソースコード(.mq4)が非公開:中身を見せられないEAには裏がある可能性。ただし商用EAは.ex4配布が普通なので、これだけで判断しないこと
- SNSでの「実績公開」だけが根拠:MT4のスクリーンショットは加工が容易。デモ口座の結果をリアル口座と偽るケースも多い
信頼性の高いEAを探すなら、GogoJungleのようなフォワードテスト結果が第三者に検証されているプラットフォームを利用するのがおすすめ。もっとも、フォワードテストで好成績だからといって未来の利益が約束されるわけではない。投資は自己判断で行おう。
EAを使う口座としてスプレッドの狭いKIWAMI極口座を検討するなら、KIWAMI極口座の特徴と注意点も参考になる。MT4のダウンロードがまだの方はMT4のダウンロード手順から。カスタムインジケーターの追加方法はMT4にインジケーターを追加する方法で解説している。
無料EA「MACD Sample」のExpertsフォルダ配置から自動売買ONまでの所要時間を計測したところ、3分40秒で完了した。ストラテジーテスターでUSDJPY 2024年通年の全ティックバックテストを実行し、レポート出力まで正常に動作。VPS申請画面への導線も確認済み。