この記事の位置づけ
スワップの基礎知識(金利差の仕組み、計算方法、各通貨ペアのレート一覧など)はスワップ解説記事で詳しく紹介している。この記事では「思ったより高い!」と感じたときの原因特定と対策に絞って解説する。
予想外のスワップが発生する5つの原因
「こんなにスワップを取られるはずじゃなかったのに……」と感じるとき、たいてい次の5つのどれかが原因だ。
原因①:水曜日の3倍スワップを忘れていた
FXのスワップは暦日ベースで計算される。土日は市場が閉まっているため、土曜・日曜分のスワップが水曜の深夜(サーバー時間0時)にまとめて付与される。つまり水曜の持ち越しだけで3日分のスワップが発生する。「1日分のつもりだったのに3倍引かれた」というケースはこれが原因だ。
原因②:ロールオーバー時間の勘違い
XMのスワップ付与タイミングはサーバー時間の深夜0時で、日本時間だと冬時間は朝7時、夏時間は朝6時。「日本時間の深夜0時までに決済すれば大丈夫」と思っていると、実際にはすでにスワップが発生している。XMの取引時間詳細も確認しておこう。
原因③:通貨ペアのスワップが想定以上に大きかった
新興国通貨ペア(TRY、ZAR、MXN関連)はスワップが桁違いに大きい。たとえばUSD/TRYの売りは1ロットで1日約5,000円のマイナススワップが発生する。メジャー通貨ペアの感覚で持ち越すと、予想外の金額を取られてびっくりすることになる。
| 通貨ペア | 方向 | スワップ目安(1ロット/日) | 注意度 |
|---|---|---|---|
| USD/TRY | 売り | −約5,000円 | ★★★★★ |
| EUR/TRY | 売り | −約4,500円 | ★★★★★ |
| USD/ZAR | 売り | −約2,000円 | ★★★★ |
| USD/MXN | 売り | −約1,800円 | ★★★★ |
| USD/JPY | 売り | −約800円 | ★★★ |
原因④:ロットサイズが大きすぎた
スワップはロットサイズに比例する。MT4/MT5の「仕様」に表示されるスワップは1ロット(10万通貨)あたりの値だ。0.1ロットなら10分の1だが、2ロット持っていれば2倍になる。複数ポジションを合計すると、思った以上の金額になっていることがある。
原因⑤:スワップレートが変更されていた
スワップは固定ではなく、各国の政策金利やインターバンク市場の状況によって日々変動する。昨日までプラスだったスワップが、中央銀行の利下げで突然マイナスに転じることもある。定期的にMT4/MT5で最新のスワップ値を確認する習慣が大切だ。
MT4/MT5でスワップ履歴を確認する手順
「いつ、いくらスワップを取られたか」を正確に把握するには、MT4/MT5の履歴を確認するのが確実だ。
保有中のポジションのスワップを確認する
- MT4/MT5の画面下部にある「ターミナル」パネルを開く
- 「取引」タブをクリック
- 各ポジションの行に「スワップ」列がある。ここにプラスまたはマイナスの累積スワップ額が表示されている
- 表示されていない場合は、列のヘッダーを右クリック →「スワップ」にチェックを入れる
過去の決済済みポジションのスワップを確認する
- 「ターミナル」→「口座履歴」タブを開く
- タブ内を右クリック →「期間の指定」で確認したい期間を選択
- 各決済済みポジションの「スワップ」列に、保有期間中に発生したスワップの合計額が表示される
取引前にスワップ値を確認する
- 「気配値表示」ウィンドウで通貨ペアを右クリック
- MT4は「仕様」、MT5は「通貨ペアのプロパティ」を選択
- 「買いスワップ」「売りスワップ」の値が表示される(ポイント単位)
表示スワップが「−8.0」なら、1ロット(10万通貨)で1日あたり約−800円。0.1ロットなら約−80円。水曜持ち越しならこの3倍になる。計算方法の詳細はスワップ解説記事を参照してほしい。
スワップを抑える実践テクニック
テクニック①:KIWAMI極口座を使う
スワップコストを根本的に解消したいなら、XMのKIWAMI極口座が最も効果的だ。主要28通貨ペア+ゴールド+シルバーがスワップフリーで取引できる。スタンダード口座でUSD/JPY売りを1ロット30日持つとスワップは約24,000円。KIWAMI極口座なら0円。既存口座を残したまま追加開設できるから、中長期保有用の口座として使い分けるのが賢い。ただし新興国通貨ペアやCFD銘柄はスワップフリー対象外なので注意しよう。
スワップコストが気になっているなら、追加口座としてKIWAMI極口座を開設するのが手っ取り早い。既存のスタンダード口座はそのまま残せる。
KIWAMI極口座を追加で開設する →テクニック②:水曜の持ち越しを避ける
マイナススワップが大きい通貨ペアを持っている場合、水曜のサーバー時間0時前(日本時間の朝6〜7時前)にポジションを一旦決済し、木曜に入り直すことで3倍スワップを回避できる。ただしスプレッドコストとの比較は必要だ。スワップが小さい通貨ペアなら、わざわざ決済する方がかえってコストが高くつくこともある。
テクニック③:スワップが有利な方向でポジションを取る
同じ通貨ペアでも、買いと売りでスワップの正負が逆になる。テクニカル分析でどちらのエントリーも検討できる局面なら、プラススワップの方向を選ぶだけでコストが収入に変わる。ただしスワップ目当てでエントリー方向を変えるのは本末転倒なので、あくまで「どちらでもよい時の判断材料」として使おう。
テクニック④:デイトレードに切り替える
スワップはポジションを翌日に持ち越した場合にのみ発生する。日中に売買を完結するデイトレードやスキャルピングなら、スワップは一切かからない。スワップコストがトレード成績を圧迫しているなら、トレードスタイル自体を見直すのも有効な手段だ。XMのスキャルピングも参照。
テクニック⑤:口座タイプを使い分ける
XMは1アカウントで最大8口座を持てる。デイトレードやスキャルピングはスタンダード口座でボーナスを活用し、数日〜数週間の中長期保有はKIWAMI極口座でスワップフリーを活用する。この使い分けだけで、スワップの問題はほぼ解決する。追加口座の開設は口座タイプの変更・追加ガイドから。
FX Rescue編集部では2026年5月にXMのスタンダード口座とKIWAMI極口座の両方でUSD/JPYのスワップを実測。スタンダード口座の売りスワップは−8.2ポイント(1ロットあたり約−820円/日)、KIWAMI極口座は0円であることを確認。水曜持ち越し時の3倍スワップ適用、およびMT4/MT5でのスワップ履歴の確認手順も実機で検証済み。